ETH(イーサリアム)は、スマートコントラクトやDappsの開発基盤として時価総額2位を保つ仮想通貨です。高速送金、NFT・DeFiの中核インフラとしての利用に加え、2024年の現物ETF承認や継続的な技術アップデートで将来性も評価されています。
ADPLAN GLOBALが、ETHの特徴・歴史・メリット・リスク・ビットコインとの違い・購入方法を、2026年6月時点の最新データで整理します。
ETH(イーサリアム)の特徴
| コインの名称 | イーサリアム |
| ティッカーシンボル | ETH |
| 時価総額 | 約31兆円 |
| 時価総額ランキング | 2位 |
| 管理方式 | 分散型 |
| 開発者 | ヴィタリック・ブテリン |
| 発行枚数 | 約1億2,070万枚 |
| 発行上限 | 無し |
| 国内取引所での取り扱い | あり |
| 購入可能な主な取引所 | コインチェック GMOコイン bitFlyer DMM Bitcoin bybit(海外取引所) |
ETH(イーサリアム)には、以下のような特徴があります。
スマートコントラクト
ETHの最大の特徴は、スマートコントラクト機能を実装していることです。
スマートコントラクトは、予め定めた条件が満たされると自動的に実行されるプログラムであり、ETHのブロックチェーン上で条件付きの取引などを実現します。
スマートコントラクトによって、取引における効率化やコストを削減できるだけでなく、第三者による改ざんを防いでセキュリティの向上につながります。
ETHのスマートコントラクトは、取引条件を満たせば誰でも実行できるため、オープンなサービスの提供が可能です。
DeFiやNFT、分散型取引所など、革新的なサービスはETHのスマートコントラクトを活用して構築されています。
発行上限がない
ETHは発行上限がなく需給に応じて発行量が変動しますが、新規発行を抑える仕組みが段階的に導入されてきました。
2021年8月のEIP-1559で手数料の一部がバーン(焼却)されるようになり、2022年9月のマージでPoSへ移行したことで1日当たりの発行量は従来の約10分の1以下に減りました。
ただし2026年6月時点の供給量は約1億2,070万ETHで、年率約0.23%の緩やかなインフレ状態です。発行が焼却を上回るため一時注目された「デフレ通貨」論は薄れたものの、約30%(約3,600万ETH)がステーキングで固定され、市場流通量が絞られている点が希少性を支えています。
PoS(Proof of Stake)への移行
ETHは当初ビットコインと同じPoW(Proof of Work)でしたが、2022年9月15日のマージ(The Merge)でPoS(Proof of Stake)へ移行しました。
PoWはマイナーが計算能力を競って正解を出した者がブロックを生成する方式で、莫大な電力を消費する点が問題でした。PoSはETHを「ステーク(預け入れ)」した量に応じてブロック生成権が与えられる方式です。
移行により電力消費量は99%以上削減され、ETHの環境負荷は大きく改善しました。さらにステーキングでETHを預けると、2026年6月時点で年率約3〜4%の報酬を得られます。
Dapps(分散型アプリケーション)
ETHはDappsを構築するためのプラットフォームとして多く利用されています。
DappsとはDecentralized Applicationsの略称で、分散型アプリケーションのことを指します。
Dappsはブロックチェーンを利用したアプリケーションで、中央集権的な管理者が存在しないため、ユーザーは改ざんのリスクがない安心なサービスを受けることができます。
代表的なDappsとしては、DeFi(分散型金融)サービス、NFTマーケットプレイス、分散型ソーシャルメディアなどが挙げられ、これらのサービスはETHのブロックチェーンとスマートコントラクトを活用しています。
今後もETHをベースとしたDappsは増え続け、エコシステムは拡大していく見込みです。
NFTに使われるプラットフォーム
ETHはERC-721規格により、NFTを簡単に作成できるプラットフォームとなっています。
NFT(Non-Fungible Token)とはブロックチェーン上で発行される「代替不可能なトークン」のことで、独自の価値を持つデジタル資産として注目を集めています。
ETHではERC-721規格に準拠したNFTスマートコントラクトを作成することで、誰でもオリジナルのNFTを発行できます。
実際にOpenSeaやRaribleなどのNFTマーケットプレイスはほとんどがETHベースで、2026年時点でもNFT取引の多くがイーサリアム上で行われています。
デジタルアートやゲームアイテムなどNFTの用途は広がり続け、ETHのNFTプラットフォームとしての地位は揺るぎないものになっています。
ETH(イーサリアム)の歴史と変遷
ETHは2013年に立ち上げられ、2015年に正式リリースされました。主な出来事は以下の通りです。
- 2013年11月:ロシア系カナダ人のヴィタリック・ブテリンがETHのホワイトペーパーを発表
- 2014年7月〜2015年8月:ETHのプレセールが行われる
- 2015年7月:ETHが正式リリースされる
- 2016年3月:スマートコントラクトの本格運用が開始される
- 2016年6月:The DAOハッキング事件が発生し、ETHコミュニティが分裂
- 2017年10月:メトロポリスアップデートが行われ、スマートコントラクトが広く使われるようになる
- 2021年8月:ロンドンハードフォークが行われ、手数料の一部がバーンされるようになる
- 2022年1月:ETHの発行枚数が1億2000万ETHを超える
- 2022年9月:マージ(The Merge)が行われ、コンセンサスアルゴリズムがPoSに移行
- 2023年4月:上海(Shanghai)アップデートが行われ、ETHの流通量が増加
- 2024年7月23日:米国で現物ETFの取引開始
- 2025年5月:Pectraでステーキング上限が32ETHから2,048ETHに引き上げ
- 2025年12月3日:FusakaでPeerDASを導入しL2のスケーラビリティが向上
- 2026年3月:米SEC・CFTCがステーキング報酬を非証券と整理、ステーキング型ETFが拡大
ETHは頻繁にアップデートを重ね、機能強化と課題解決に取り組んできました。
ETHとBTC(ビットコイン)の違い
ETHとよく比較対象に挙げられるのが、仮想通貨で不動の王者といわれるBTC(ビットコイン)です。
ETHとBTCは具体的に何が違うのか、解説していきます。
| 特徴 | ETH(イーサリアム) | BTC(ビットコイン) |
|---|---|---|
| 用途 | プラットフォーム Dappsの開発 | 決済 価値保存 |
| スマートコントラクト | あり | なし |
| 発行上限 | 無し | 2100万BTC |
| コンセンサスアルゴリズム | PoS (プルーフ・オブ・ステーク) | PoW (プルーフ・オブ・ワーク) |
| 送金スピード | 速い (平均ブロック時間15秒) | 遅め (平均ブロック時間10分) |
| 環境への影響 | ポジティブ (PoSの採用による電力削減) | ネガティブ (PoWによる電力消費) |
ETHはプラットフォーム、BTCは決済用途が多い
ETHはスマートコントラクトプラットフォームとしてDappsを構築するために利用されることが多いのに対し、BTCは決済や価値保存を主な用途として使われることが多いという違いがあります。
ETHには豊富な機能が搭載されているのに対し、BTCはシンプルな送金に特化していると言えます。
ETHはスマートコントラクト機能を持つ
ETHにはスマートコントラクトという、条件に応じて自動実行されるプログラムの機能が搭載されているのに対し、BTCにはそのような機能はありません。
スマートコントラクトにより、ETHでは金融・ゲーム・SNSなど幅広い用途の分散アプリケーションを開発できます。
ETHの発行上限はない
ETHには発行上限の設定がないのに対し、BTCは総発行枚数上限を2100万BTCと設定しています。
ETHの発行量は需給に応じて可変的ですが、BTCは発行枚数が限定されているため希少性が高いという違いがあります。
ETHはPoS、BTCはPoW
ETHはコンセンサスアルゴリズムとしてPoS(プルーフ・オブ・ステーク)を採用しているのに対し、BTCはPoW(プルーフ・オブ・ワーク)を採用しています。
PoSの方が資源効率が高いため、ETHは環境に優しい特徴があります。
ETH(イーサリアム)の強み・メリット
送金が迅速な点、Dapps開発の基盤として使われる点、NFTの発行・取引に最適な点など、ETHの根幹となる特徴がそのままメリットにつながっています。
送金スピードが速い
ETHの平均ブロック時間は15秒で、これはビットコインの約10分の1のスピードです。
ブロック生成が速いため、ETHの送金取引も迅速に処理することができます。
実際、ETHの送金は10分以内に処理が完了するのが一般的です。
これにより小口の支払いを含む幅広い送金ニーズにETHが対応できるため、決済用途としての利便性が高いという大きなメリットがあります。
流動性が高い
ETHは多くの主要取引所で流通し、常に高い流動性を維持しています。2024年7月の米国現物ETF承認に加え、2026年にはステーキング報酬を組み込んだETFも登場し、機関投資家の資金流入が流動性をさらに押し上げました。
市場の需要に応じてETHを円滑に売買できるため、支払い手段としての有用性が高く、他の仮想通貨に比べ価格変動も相対的に小さい傾向があります。
Dappsの開発ができる
ETHはDappsを開発するための最適なプラットフォームとして成熟しています。
ETHのブロックチェーンとスマートコントラクトを組み合わせることで、誰でも自由にDappsを開発し運用できるのです。
これにより、DeFi、NFTマーケットプレイス、分散型ソーシャルメディアなど、革新的なサービスが続々とETHの上に登場しています。
ETHは機能面でも技術面でもDapps開発を支える強固な基盤を提供しており、今後ETHを活用してさらに多くのDappsが登場するでしょう。
トークンを発行できる
ERC20規格を使って、誰でも自由に独自のトークンを発行し流通させることができるのも、ETHが今の座を築いた理由でしょう。
トークンを発行することで、新規プロジェクトはICO(新規仮想通貨公開)を通じた資金調達をスムーズに行えます。
また、既存プロジェクトが事業拡大のための資金調達手段として、ETH上で新たなトークンを発行するケースもあります。
ETHは資金調達のプラットフォームとしての地位を確立しているのです。
NFTの作成・売買に使える
ETHはERC721規格を実装することで、誰でも手軽にNFTを生成できるプラットフォームとなっています。
主要なNFTマーケットプレイスもほぼ全てがETH上に構築されており、OpenSeaやRaribleなどを通じてETHベースのNFTを簡単に購入できます。
NFTの発行から管理、取引まで全ての過程をETHのブロックチェーンで実現できるため、ETHはNFT業界におけるスタンダードになりつつあります。
バーンにより希少性が保たれやすい
ETHには発行上限が設定されていないものの、ガス料金の一部をバーン(焼却)することで実質的な供給量の増加が抑えられる仕組みが組み込まれています。
バーンにより長期的にETHの希少性が高められ、価値維持や今後の値上がりに期待できます。
ETH(イーサリアム)のリスク・デメリット
一方でETHは以下のような問題点やリスク要因も抱えていることを認識する必要があります。
急速な成長に伴うスケーリングの問題や、規制動向次第では需要が急減する可能性も考えられます。
スケーラビリティ問題
ETHはレイヤー1単体では処理能力に限界があり、取引が集中すると遅延やガス料金高騰を招くことがあります。需要拡大に向けたスケーラビリティ(拡張性)の改善は、引き続きETHの重要課題です。
ただしロールアップ(L2)への処理移行とブロブ容量拡大が進み、状況は大きく改善しています。混雑が再燃すればメインチェーンの手数料が跳ね上がる構造は残るものの、その頻度は低下しています。
混雑時はGas料金が変動する
EIP-1559やL2移行により、平常時のガス料金は大幅に下がりました。2026年のメインネット平均は約0.5gwei前後で、単純送金の手数料は数十円程度です。
編集部が海外取引所からETHを送金した際も、L2(Arbitrum・Base等)経由なら手数料は1円未満〜十数円、着金は数十秒〜数分で完了しました。一方でメインネットが混雑すると手数料が一時的に高くなる点は、入出金時に確認しておくと安心です。
DeFi・ICO規制等が規制されるリスク
各国当局はマネーロンダリングや投機的過ぎる状況を警戒しており、今後DeFiやICOに対して規制強化される可能性があります。
もし規制されれば、ETHの需要が急速に落ち込み、価格が下がる可能性が考えられます。
ETH(イーサリアム)の将来性・今後の見通し
ETHは今後次のような点に期待が集まっていて、将来性は明るいといえます。
- スケーラビリティの改善により処理能力が向上
- 機能改善のための継続的なアップデート
- 企業によるETHの利用拡大
- NFTやメタバース分野での利用拡大
- 現物ETF承認による機関投資家の参入拡大
スケーラビリティの改善により処理能力が向上
ETHのスケーラビリティ問題は、ブロックサイズの拡大やシャーディングなどの解決策が模索されています。
例えば、レイヤー2のソリューションであるロールアップにより、取引をまとめて処理することでスループットが大幅に向上しています。
2025年12月のFusakaでPeerDASとブロブ容量拡大が実現し、L2の取引コストはさらに低下しました。2026年前半に予定されるGlamsterdamでは、ePBS導入とブロック処理の最適化で大幅なスループット向上とガス料金の低減が見込まれています。
機能改善のための継続的なアップデート
ETHの開発陣は機能改善のために継続的にアップデートを実施しています。
2025年は5月のPectraと12月のFusakaを実施。2026年は前半にGlamsterdam、後半にHegotaの大型アップデートが予定され、マイルストーンに沿って次の改良が進みます。
- The Surge:PeerDASとブロブ拡大でL2スケーリングを進展。Glamsterdamでさらにレイヤー1の性能を高める
- The Verge:HegotaでVerkleツリーを導入予定。ノードの負荷を下げ参加しやすくする
- The Purge:古い履歴データと技術的負債を整理し、プロトコルを軽量化
- The Splurge:その他の細かな改良
企業による利用拡大
JPモルガンやマイクロソフト、EYなどの大手企業によるETH活用が広がっています。
Enterprise Ethereum Alliance(EEA)にはFortune 500企業や主要金融機関などが参加し、企業利用の実態調査も進んでいます。
2024年7月の現物ETF承認以降、機関投資家の参入が加速し、2026年にはステーキング報酬を組み込んだETF(年率約3%)も登場しました。業務用途でのETH需要は今後も拡大していくでしょう。
NFTやメタバース分野での利用拡大
ETHはNFTを生み出す上で欠かせないインフラで、2026年時点でもNFT取引の多くがイーサリアム上で行われています。OpenSeaは新基盤OS2で複数チェーンの取引をサポートするなど、ETHベースのNFT市場は進化を続けています。
また、メタバース領域でのETH活用も進む見込みです。
デジタルアイテムのドロップやイベント等にETHが採用される流れは続くと予測され、新規分野の需要取り込みが進展すると見られます。
ETH(イーサリアム)の購入方法
ETH(イーサリアム)は国内取引所で購入が可能で、日本で最も利用されているコインチェックがおすすめです。
コインチェックは登録が簡単でアプリも使いやすく、「販売所」ではなく「取引所」を使えばスプレッド・手数料を抑えてイーサリアムを購入できます。
ETHを購入するまでの具体的なステップは次のとおりです。
- コインチェックで新規口座開設
- コインチェックへ日本円を入金
- 「取引所」でETHを購入


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