海外FXは国内FXよりも格段に高いハイレバレッジが魅力で、短期間で大きな利益を得られるチャンスがありますが、その一方で借金や大損のリスクも潜んでいます。
実際に、多額の損失を被ってしまい、「海外FXなんてやらなきゃ良かったと」後悔する人もいます。
では、どうすれば安全に海外FXを使うことができるのでしょう。
この記事では、海外FXで借金や大損を背負うリスクはあるのか、そしてそれらを回避するための具体的な対策を詳しく解説します。
さらに、万が一借金をしてしまった場合の対処法についても紹介します。
海外FXを始めたい方はもちろん、既にトレードを行っている方にとっても、今一度リスクを確認して安全なトレードをする参考になるはずです。
海外FXと借金について
海外FXで借金を背負うリスクは低い
海外FXでは、一般的に借金が発生するリスクは低いと言えます。
なぜなら、多くの海外FX業者が「ゼロカットシステム」を採用しているためです。
ゼロカットシステムとは、万が一口座残高を超える損失が発生した場合に、FX業者が残高以上の損失分を補填して、ゼロに戻してくれる仕組みです。
このゼロカットシステムにより、トレーダーは投資した資金以上の損失を被ることがありません。
国内FXにはゼロカットが無く、借金を背負うリスクがある
海外FXではゼロカットがあるおかげで、基本的に借金を背負うリスクがありませんが、国内FXにはゼロカットシステムがありません。
口座残高以上の損失が発生してしまうと、その分が「追証」（おいしょう）として請求され、絶対に支払わなければなりません。
もし一括で追証を支払えない場合は、分割での支払いを交渉するなどの対応に迫られ、事実上の借金を背負うことになってしまうのです。
また、証券会社側から一括での追証支払いを求められるケースも多く、最悪の場合は財産を差し押さえられることもあります。
唯一借金ができるのは借り入れをしてトレードするケース
ゼロカットシステムがある海外FXを使えば、基本的に借金を背負うことは無いと説明しましたが、投資資金を借り入れてトレードした場合は例外です。
例えば、消費者金融やクレジットカードのキャッシングを利用して資金を調達し、それをFX取引に使用するような場合です。
借り入れた資金を元手に投資して、仮にFX取引で損失を被った場合でも、借り入れた資金は必ず返済しなければなりません。
結果として、FX取引自体では借金は発生しませんが、投資資金の借り入れによって借金を抱えることになります。
FXに限らず、借り入れを元手にした投資は非常にリスクが高く、絶対に避けるべき行為です。
海外FXで借金はしなくても大損するケース
ゼロカットシステムのある海外FXを使っている限り、基本的に借金を背負うことはありますが、大損をする危険性は十分にあります。
ここでは、海外FXで大損するよくあるケースを8つに絞ってご紹介します。
強制ロスカットが間に合わずにゼロカット
海外FXでは通常、トレードによる含み損が一定の水準に達すると、強制ロスカットが執行されます。
強制ロスカットとは、証拠金維持率が一定の水準を下回った際に、投資家の意思に関係なく自動的にポジションを決済する仕組みです。
しかし、相場が急激に変動した場合、ロスカット注文が遅れたり、業者側の取引サーバーがダウンしたりなどの理由で、強制ロスカットが間に合わないことがあります。
ゼロカットシステムがある海外FX業者なら、強制ロスカットが遅れてもゼロカットシステムが最後の砦となって、自己資金以上の損失を被ることはありません。
しかし、ゼロカットが発動するということは、投資資金を全て失うことになるため、大きなダメージであることには変わりありません。
一部の海外FX業者ではゼロカットが適用されない
海外FX業者は、ほぼ全ての業者がゼロカットシステムを導入していますが、一部の業者では採用されていない場合があります。
ゼロカットシステムが導入されていない業者を使った場合、口座残高以上の損失が発生したら、その分が補填されず、残高がマイナスのままとなります。
トレードを続けるには、トレーダーは自己資金を投入して、残高をゼロ以上にする必要があります。
とはいえ、現実的に考えて、国をまたいで追証を取り立てることは不可能に近いので、ゼロカットの無い海外FXを使ったとしても、借金を背負うリスクはほぼありません。
週末や休日にポジションを保有して窓開けが発生
週末や休日にポジションを保有したまま、相場に大きな変動が起こると、「窓開け」と呼ばれる現象が発生することがあります。
窓開けとは、前回の取引終了時の価格と、次の取引開始時の価格に大きな乖離が生じる現象です。
ポジションを持った状態で不利な方向に窓開けが発生すると、大きく含み損を抱えてしまい、一瞬でロスカットやゼロカットされてしまう危険性があります。
プロトレーダーの多くは、窓開けによる損失を回避すべく、週末にポジションを持ち越さずに決済しているので、それを見習って持ち越しは避けるべきでしょう。
過度なハイレバレッジ取引
国内FXよりも遥かに高いレバレッジで取引できることは、海外FXの大きな特徴であり魅力です。
もし自己資金が1万円しかなくても、1,000倍のレバレッジをかければ、1,000万円分の取引が可能になります。
しかし、このような過度なハイレバレッジ取引は、相場のわずかな変動でも大きな損失につながるがあります。
例えば、1,000倍のレバレッジをかけて取引した場合、予想通りの方向に0.1%相場が動くだけでも資金は2倍に膨れ上がりますが、逆方向に0.1%動けば全資金が無くなります。
このように、いくらゼロカットシステムがあっても、レバレッジをかけすぎると投資資金を一瞬で失うことがあるため、自身のリスク許容度に見合ったレバレッジで取引しましょう。
経済指標発表などの経済イベントによる相場の急変動
経済指標の発表や重要な経済イベント時には、世界中のトレーダーが売買を行うことから、為替相場は乱高下しやすくなります。
例えば、米国の雇用統計や金利決定会合などの重要指標発表時には、わずか数秒で100 pips以上相場が動くことも珍しくありません。
中には、この乱高下をチャンスと捉えて短期売買をするトレーダーもいますが、読みを外して大損するトレーダーも大勢います。
また、このような急変動時には、予めストップロスを設置していたとしても、意図した価格で約定しない「スリッページ」が発生しやすくなります。
経済イベント時の取引には細心の注意が必要で、場合によっては取引を控えることも賢明な判断です。
信頼性の低いFX業者による出金拒否
海外FX業者を利用するリスクの一つとして、信頼性の低い業者が存在することが挙げられます。
金融ライセンスを取得して、なおかつ資金管理をしっかりしている業者であれば、トラブルに遭う可能性は低いでしょう。
しかし、金融ライセンスを持っていなかったり、資金管理体制が杜撰な業者を使ってしまうと、利益を出して出金しようとした際に、様々な理由をつけて出金を拒否されることがあります。
例えば、取引規約違反などを理由に出金が先延ばしにされたり、ある日いきなり倒産して預けた資金が返ってこないなどのトラブルがあります。
海外FX業者を選ぶ際は、ライセンスの有無や評判などを十分に調査することが欠かせません。
当サイトでは、安全性が高く評判の良い海外FX業者を「海外FXおすすめ比較ランキングTOP20」の記事にてまとめているので、業者選びの際の参考にしていただければ幸いです。
FX業者のルールに違反して出金拒否
海外FX業者には、それぞれ独自の取引ルールや規約が存在します。
業者のルールに違反した場合、出金が拒否されたり、アカウントが凍結されたりする可能性があります。
よくある禁止事項としては、アービトラージ（裁定取引）、他社業者間での両建て取引、過度なスキャルピングなどが禁止されている場合があります。
また、ボーナスの不正利用や、ゼロカットだけを狙ったギャンブルトレードなども、ルール違反とされることがあります。
禁止行為が発覚した場合、せっかく得た利益も出金できなくなる可能性があるため、各業者のルールを十分に理解して守ることが大切です。
高額な情報商材を購入してしまう
FX取引で早く成功したいという思いから、高額な情報商材を購入してしまうケースがあります。
「絶対に勝てる」「スマホだけですぐに稼げる」などなど、甘い誘い文句で販売している情報商材は多く、中には数十万円、時には100万円を超える高額な商材も存在します。
しかし、これらの商材の中には、効果が疑わしいものや、誇大広告的なものも少なくありません。
高額な情報商材を購入することで、早く商材代を回収したいという思いから無理なトレードに走ってしまい、勝つばかりか大損して退場するトレーダーも後を絶ちません。
FXの勉強に取り組むのは良いことですが、信頼できる書籍や手軽に受けられるウェブセミナーなど、より敷居の低いものから情報を得ることが賢明です。
また、インプットによる学習だけでなく、デモトレードなどで実際の相場と向き合いながら、自身のトレード手法を構築していくことも欠かせません。
海外FXで借金や大損をしないための対策
海外FXで借金や大損をしないためには、具体的にどのような対策が有効なのでしょうか。
今すぐにできる対策を3つに絞ってご紹介します。
信頼できるFX業者を使う
海外FXで借金や大損を避けるためには、まず信頼できるFX業者を選ぶことが重要です。
信頼できるFX業者は、権威性のある金融ライセンスを保有し、資金管理体制が整っているほか、透明性の高い取引環境を提供しています。
しっかりとしたFX業者を利用することで、不当な出金拒否や、業者の破綻による資金喪失のリスクを軽減できます。
業者選びの際は、保有している金融ライセンスや、口座のスペック、入出金方法、ユーザーからの評判などを十分に調べましょう。
当サイトでは、安全性が高く評判の良い海外FX業者を「海外FXおすすめ比較ランキングTOP20」の記事にてまとめているので、業者選びの際の参考にしていただければ幸いです。
ゼロカットシステムのあるFX業者を使う
ゼロカットシステムは、海外FXで借金を防ぐための重要な機能です。
ゼロカットシステムが導入された海外FX業者で取引することで、投資した資金以上の損失を被ることがなく、少なくとも取引において借金を背負うリスクは無くなります。
ただし、このシステムがあるからといって、無謀な取引をして良いわけではありません。
適切な資金管理やリスク管理は大前提として、ゼロカットシステムはあくまでも非常ブレーキのような役割と捉えるのが好ましいです。
過度なハイレバレッジ取引は避ける
海外FXでは、1,000倍を超えるようなハイレバレッジを提供している業者も珍しくなく、国内FXよりも格段に資金効率の高いトレードが可能です。
実際に、ハイレバをうまく使って、短期間のうちに1万円を100万円や1,000万円に増やすトレーダーも大勢います。
しかし、そのような一攫千金トレードは成功率が低く、ましてや初心者が真似すると一瞬で資金を失う危険性があります。
海外FXに不慣れなうちは、まずは低めのレバレッジからトレードを始め、徐々に経験を積みながらレバレッジを高めていくことをおすすめします。
海外FXで借金をしてしまった場合の対処法
もし海外FXで借金をしてしまったら、どのように対処すれば良いのでしょうか。
ここからは、海外FXで借金をしてしまった場合の対処法を5つご紹介します。
なるべく早く借金を返済する
海外FXで借金をしてしまった場合、まず考えるべきはなるべく早く借金を返済することです。
借金は放置すればするほど、利息が膨らみ、返済が難しくなっていきます。
まずは、日々の生活費を見直し、不要な支出を削減することから始めましょう。
次に、副業や資産の売却など、収入を増やす努力をすることも効果的です。
返済計画を立て、できる限り早く借金を返済することで、精神的な負担も和らぎます。
ただし、無理な返済は新たな借金を生む可能性があるため、自身の収支状況を冷静に分析して、実現可能な返済計画を立てることが重要です。
一人で抱え込まず弁護士に相談する
借金問題を一人で抱え込むのは、精神的にも非常に大きな負担となるため、借金問題に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。
弁護士は、借金の状況を客観的に分析して、個々の事情に合わせて柔軟に解決策を提案してくれるでしょう。
また、債権者との交渉や法的手続きのサポートも行ってくれます。
多くの法律事務所では、初回相談を無料で受け付けているところもあります。
借金の額や返済の見通しに関わらず、まずは専門家に相談することで、問題解決への道筋が見えてくることもあります。
債務整理を行う
借金が返済困難な状況に陥った場合、債務整理という選択肢があります。
債務整理とは、借金を整理し、返済しやすい状態に調整する手続きのことで、主な方法としては、任意整理や個人再生などがあります。
任意整理では、弁護士を通じて債権者と交渉し、返済条件の変更や金利の引き下げを行います。
個人再生は、裁判所の関与のもと、借金の一部を免除してもらう制度です。
債務整理を行うことで、返済負担を軽減し、生活の立て直しを図ることができます。
ただし、債務整理には一定の条件があるため、専門家と相談の上で進めていきましょう。
自己破産を検討する
借金が返済不可能な状態に陥った場合の最終手段として、自己破産があります。
自己破産とは、裁判所に申し立てを行い、借金の支払いを免除してもらう制度です。
ただし、FXによる借金の場合、ギャンブル性が高いと判断され、自己破産が認められない可能性が高いことには注意が必要です。
自己破産が認められた場合、借金は免除されますが、一定期間クレジットカードが作れなくなったり住宅ローンの契約ができなくなるなど、経済的なデメリットもたくさんあります。
自己破産は借金問題解決の最後の手段であり、弁護士と相談しながら、慎重に検討する必要があります。
しばらくリアルトレードから離れて勉強期間にする
借金問題が解決したとしても、すぐにFX取引を再開するのは危険です。
一度失敗を経験した後は、しばらくリアルトレードから離れ、勉強期間を設けることが重要です。
FXの基礎知識や相場分析の手法、資金管理の方法などを再学習して、具体的に何が失敗の原因だったかを分析しましょう。
架空のお金で取引できる「デモ取引」を活用して、実践的なトレーニングを積むのも効果的です。
十分な準備期間を経て、経済面と心身ともに落ち着いた状態になったら、少額から少しずつリアルトレードに復帰すると良いでしょう。
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