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海外FXのECN口座を比較|取引コストが安い10社ランキング

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海外FX取引のECN口座を使うと、国内FX並みに狭いスプレッドで取引でき、透明性と約定力の高い環境でサクサクと取引できるというメリットがあります。

一方で、スプレッドとは別に手数料が発生したり、取引銘柄が限られているなどのデメリットや注意点も存在します。

この記事では、海外FXを行う投資家に向けて、ECN口座を使うメリットとデメリット、注意点をわかりやすく解説します。

また、数多くの海外FX業者を徹底比較したうえで、取引コストが安いECN口座を10個をピックアップして紹介します。

この記事の目次

ECN口座とは?

ECN口座とは、電子取引所を利用して他の参加者と直接取引を行う口座です。

ECNとは”Electronic Communications Network”の略で、インターネット上の電子取引所のことを指します。

ECN口座には個人投資家だけでなく、銀行やファンドなどの機関投資家も参加していて、世界中の投資家が買いたい価格と売りたい価格を出し合い、需要と供給のバランスで価格が決まっていきます。

投資家同士の取引にFX業者は仲介せず、システムが自動的に注文をマッチングさせるため、取引の透明性が高く約定力に優れているのが特徴です。

一方で、ECN口座では電子取引所を利用する対価として、取引手数料が発生する点がデメリットとして挙げられます。

STP口座との違い

STP口座は、FX業者が金融機関から受け取った複数のレートの中から、投資家にとって最適な価格を提示する方式です。

ECNはいわば「生のレート」が提供されますが、STPは業者によって加工されたレートが配信されているという違いがあります。

ECN口座とSTP口座の主な違いは次の5つです。

  1. ECN口座は電子取引所を利用するのに対し、STP口座はFX業者を介して取引を行う
  2. ECN口座の方がスプレッドが狭い
  3. ECN口座では取引手数料が発生するが、STP口座では手数料はかからない
  4. ECN口座の方が約定力とスピードが速い
  5. ECN口座では板情報を確認できるが、STP口座ではできない(ただし、ECNでも取引板を確認できない業者が多い)

このように、ECN口座はSTP口座と比較すると、スプレッドの狭さや約定性能などの面で優れている反面、取引手数料が発生するというデメリットがあります。

ECN口座を使うメリット

スプレッドが狭い

ECN口座では、FX業者がスプレッドに利益を上乗せすることがないため、STP口座と比べてスプレッドが狭くなっています。

例えば、USDJPY(米ドル/日本円)の場合、ECN口座は0.1〜0.2 pips程度のスプレッドで取引できますが、STP口座は1.2〜1.8 pips程度のスプレッドが一般的です。

スプレッドが狭いほど、取引ごとにかかるコストが安くなり、同じ値幅(pips数)を獲っても結果として手元に残る利益が大きくなります。

したがって、スプレッドのコスト負担を減らしたい場合には、ECN口座を使うことで大幅に取引効率を上げられます。

手数料を含めても取引コストを抑えられる

ECN口座は取引手数料が発生しますが、スプレッドが極めて狭いため、手数料とスプレッドの総合的な取引コストを比較すると、ECN口座の方が安価になることがほとんどです。

例として、AXIORYのスタンダード口座(STP口座)とナノ口座(ECN口座)で、USDJPYを1ロット(10万通貨)取引する場合の比較してみましょう。

スタンダードで

1ロット(10万通貨)の取引を行う場合、STP口座ではスプレッド1.3 pips程度、具体的な金額にすると1,300円程度になります。

一方、ECN口座なら0.2 pips程度の極小スプレッドに加えて$6(約900円)の手数料で、総コストは 1,100円程度で済みます。

取引1回で比較すれば200円程度の小さな差ですが、もし1日平均1ロット×20日=月20ロット取引した場合、STPとECNの取引コストの差額は4,000円にもなります。

このように大口や頻繁に取引を行う人は、ECN口座を使うことで目に見えてコスト削減が可能となります。

透明性と約定力が高い

ECN口座ではFX業者の介在がない分、価格の透明性が高く、約定力に優れています。

例えばSTP口座では、顧客の注文を一旦FX業者が受けてから金融機関とマッチングさせるため、実勢レートとの乖離が生じる可能性があります。

しかしECN口座はその心配がなく、提示された価格通りに注文が約定される保証があります。

また、ECNでは参加者同士の注文がシステム内で直接マッチングするため、注文のキャンセルや操作が行われにくい安心感があります。

STP口座では約定直後にレートが急激に変動する「スリッページ」が発生するリスクもありますが、ECNではそうした心配もほぼ皆無といえます。

透明性と約定力の高さゆえに、ECN口座では素早く成行注文を通すことができ、例えばレンジ相場のブレイクにいち早く乗ったり、値動きの荒い時間帯にピンポイントで注文することができます。

業者によっては板情報を確認できる

ECN口座を提供する業者によっては、取引ツール上で取引板を表示できる場合があります。

板情報からは、どの価格付近にどの程度の買い注文や売り注文が溜まっているかが一目で分かるので、サポート帯やレジスタンス帯を把握するのに役立ちます。

例えば、それまで上昇していた相場でも、現在レート直上付近に売り注文が溜まっていれば、そこが節目となって下落に転じる可能性が高いことが予想できます。

また、特定のレートに大量の指値・逆指値注文があれば、機関投資家がその価格帯を狙ってストップ刈りを仕掛けてくる可能性も予知できて、損切り設定に余裕をもたせようといった戦略も立てられます。

板情報表示に対応しているECN口座であれば、チャート分析だけでなく注文分析を併用することで、投資判断の精度が高まるメリットがあります。

ただし、板情報に対応している業者は少なく、MT5やcTraderなど比較的新しい取引プラットフォームでないと確認できません。(MT4は板情報に非対応)

取引手数料を経費計上できる

ECN口座の取引手数料は経費として計上できるため、節税効果がある点も大きなメリットです。

例えば、年間で100万円の取引手数料が発生したら、100万円を全額必要経費として申告できるので、課税対象となる所得金額を抑えられます。

もし年間で1,000万円の利益が出ていても、100万円の取引手数料を経費として計上すれば、課税対象の所得は900万円となり、当然かかってくる税金も安くなります。

取引手数料の経費計上による節税効果は、取引量が多くなるほど大きくなり、特に数千万・億単位で売買する大口投資家は明らかな節税が見込めるでしょう。

ちなみに、スプレッドは経費として申告できないため、取引コストの大部分をスプレッドが占めているSTP口座は節税に不利です。

ECN口座のデメリット・注意点

スプレッドとは別に手数料が発生する

ECN口座では、スプレッドに加えて1回の取引ごとに手数料が発生します。

STP口座であればスプレッドに業者の利益が含まれているため手数料は発生しませんが、ECN口座のスプレッドには業者の利益が乗っていないため、代わりにシステム利用料のようなかたちで手数料を支払います。

手数料は業者や口座タイプによって異なりますが、1ロット(10万通貨)あたり$6〜$10程度が一般的で、値幅に換算すると0.6〜1.0 pips程度となります。

つまり、スプレッドと取引手数料を合わせたものが、ECN口座の実質的な取引コストとなります。

スプレッドは常に表示されているので、目に見えて分かりやすいですが、取引コストは表示されていないため、トータルコストを意識してトレードすることが大切です。

通常の口座よりも取引銘柄が少ないことがある

ECN口座によっては、通常のスタンダード口座(STP口座)で取引できる銘柄よりも少ない場合があります。

STP口座が50を超える通貨ペアや金属・指数CFDを扱っている一方、ECN口座は主要な20〜30に限定されているケースが多く、特にCFDの種類が限られていることが多いです。

もちろん、ECN口座でも幅広い銘柄を提供している業者もあるため、予め使いたい業者の取り扱い銘柄を調べておくと良いでしょう。

最低入金額が高い場合がある

ECN口座の最低入金額は、通常の口座よりも高く設定されていることがあります。

この記事のECN口座ランキングで取り扱っている10社を調べたところ、ThreeTrader・Axi・Exnessの3社がECN口座の最低入金額を高く設定していました。

FX業者STP口座の最低入金額ECN口座の最低入金額座
ThreeTrader1万円10万円
Axi$500
Exness$1$1,000
IC Markets$200$200
AXIORY2万円2万円
FXGT$5$5
Vantage$50$50
Titan FX2万円2万円
BigBoss
XMTrading$5$5

ただ、最低入金額と取引条件はトレードオフの関係にあり、最低入金額が高くハードルが高い口座ほど、取引コストが安くなる傾向が見られます。

資金力に余裕がない段階でECN口座を選択すると、最低入金額を満たすだけでも高いハードルになるため、最低入金額の少ない口座から使い始めると良いでしょう。

最大レバレッジが低いことがある

FX業者によっては、ECN口座のレバレッジを通常のSTP口座よりも低く設定しているケースがあります。

例えば、XMTrading(XM)では、通常口座が最大レバレッジ1,000倍なのに対し、ECN口座(ゼロ口座)は500倍に設定されています。

レバレッジが高いECN口座で取引したい人は、Exness・BigBoss・Axi・FXGTなどを選ぶと良いでしょう。

  • Exness:最大2,000倍(特定の条件クリアで無制限)
  • BigBoss:最大1,111倍
  • Axi:最大1,000倍(残高増加によるレバレッジ制限なし)
  • FXGT:最大1,000倍(FXと仮想通貨を1,000倍で取引可能)

取引コストが安いECN口座ランキング

スクロールできます
FX業者・口座タイプスプレッド取引手数料レバレッジロスカット水準
ThreeTrader Rawゼロ口座0.1 pips〜$4最大500倍20%
Axi プレミアム口座0.2 pips〜$7最大1,000倍20%
Exness ロースプレッド口座0.0 pips〜$7最大2,000倍
(または無制限)
0%
IC Markets Raw口座0.0 pips〜$6最大1,000倍50%
AXIORY ナノ口座・テラ口座0.2 pips〜$6最大1,000倍20%
FXGT ECN口座0.4 pips〜$6最大1,000倍40%
Vantage RAW ECN口座0.0 pips〜$6最大1,000倍50%
Titan FX ブレード口座0.2 pips〜$7最大500倍20%
BigBoss プロスプレッド口座0.2 pips〜$9最大1,111倍20%
XMTrading(XM) ゼロ口座0.0 pips〜$10最大500倍20%

ThreeTrader Rawゼロ口座

ThreeTrader公式サイト

ThreeTraderは、2021年に設立されたばかりの新興ブローカーですが、業界トップクラスの口座スペックを実現しています。

ECNタイプのRawゼロ口座は、1ロットあたり$4(または400円)の格安の手数料で、スプレッドも約0.1 pips〜と業界最安レベルを誇っています。(ThreeTraderの口座タイプについて

最小入金額が10万円〜とやや高めなのがネックですが、これほどの低コスト環境を10万円の初回入金で使える業者は貴重です。

レバレッジは最大500倍と、海外FXにしてはそこまで高くないものの、口座残高がどれほど増えてもレバレッジ規制がかからないのが魅力です。

Axi プレミアム口座

Axi公式サイト

Axiはオーストラリアの大手ブローカーで、呑み行為のない完全A-bookによるクリーンな取引環境と、優れた約定能力が魅力です。

Axiの口座タイプはスタンダード・プレミアム・エリートの3段階で用意されており、中間グレードのプレミアム口座は最低入金額が$500とECN口座にしては比較的安く、手軽に省スプレッド口座を使えます。

なお、最上位のエリート口座は取引手数料が1ロットあたりたったの$3.5と格安ですが、最低$25,000を入金して、なおかつ維持しなくてはならないので、ハードルはかなり高めです。

Exness ロースプレッド口座

Exness公式サイト

Exnessのロースプレッド口座は、海外FXのECN口座としては最も高いレバレッジを提供していて、標準でも2,000倍、そして一定の条件を満たすと無制限レバレッジを使えます。

また、ロスカットレベルが0%なので、口座の残高が完全に無くなるまで含み損に耐えることができ、ハイレバトレードとの相性が良いです。

Exnessの口座タイプのうち、最もコストを抑えられるのがロースプレッド口座となっています。

IC Markets Raw口座

IC Markets公式サイト

IC Marketsはオーストラリア発の大手業者で、取引条件が優れていることから、多くのプロトレーダーに愛用されています。

MetaTraderに加えて、高機能なcTraderも使うことができて、どちらもECN口座に対応しています。

レバレッジは最大1,000倍と高く、他社によくある残高によるレバレッジ制限を受けないため、大口トレードにも適しています。

AXIORY ナノ口座・テラ口座

AXIORY公式サイト

AXIORYはどの口座タイプを選んでも狭いスプレッドで取引でき、東京の取引サーバーで注文を裁いているため約定が速く、しかも取引制限がありません。(AXIORYの口座タイプについて

また、MetaTraderよりも高機能・高速といわれる「cTrader」というプラットフォームに対応した数少ない業者で、中・上級者に人気なのも頷けます。

AXIORYのECN口座は、MT4とcTraderが使えるナノ口座と、MT5が使えるテラ口座の2種類があり、使える取引ツールの違い以外は同じスペックとなっています。

株式CFDや現物株式も低コストで取引できるので、幅広いアセットに分散投資できるのも魅力です。

FXGT ECN口座

FXGT公式サイト

FXGTは、FXと仮想通貨のハイブリッド取引所です。

FX通貨ペアが54銘柄、仮想通貨ペアが57銘柄ラインナップされているので、どちらも幅広く取引したい人にはうってつけでしょう。

FXも仮想通貨も最大レバレッジは1,000倍で、業界トップクラスのハイレバレッジのおかげで、少ない証拠金を元手に大きな利益を狙えるのも魅力です。

ただし、FXGTのECN口座はボーナスやキャンペーンの対処外となり、ロスカットレベルが40%とやや高めになるなど、いくつか制約も設けられています。(FXGTの口座タイプについて

Vantage Trading RAW ECN口座

Vantage Trading公式サイト

Vantage Tradingは、ボーナスがとても充実していて、最大15,000円の口座開設ボーナスと最大120%の入金ボーナスを実施中です。

海外FXとしては珍しく、ECN口座に対してもこれらの豊富なボーナスを提供していることから、ボーナスと取引条件どちらも重視するトレーダーにはぴったりのブローカーです。

また、CFD商品がとても充実していて、定番のコモディティから株式、仮想通貨まで様々な商品をトレードできます。

CFD商品のうち、ゴールドと仮想通貨はスワップフリーで取引できるので、長期ポジションの保有にも適しています。

Titan FX ブレード口座

Titan FX公式サイト

Titan FXのブレード口座は、最大レバレッジこそ500倍と海外FXにしてはやや控えめですが、残高や保有ポジションがどれほど増えてもレバレッジが制限されないのが大きな特徴です。(Titan FXの口座タイプについて

FX通貨ペアのみならず、貴金属やエネルギー、指数も最大500倍で取引できるため、大口取引に適した業者といえます。

BigBoss プロスプレッド口座

BigBoss公式サイト

BigBossのスタンダード口座はスプレッドが広めですが、ECN方式のプロスプレッド口座ならある程度取引コストを抑えられます。(BigBossの口座タイプについて

BigBossは、日本人ユーザーから根強い支持を集めているブローカーで、口座開設やマイページの使い方が簡単なことから初心者を中心に利用されています。

FX通貨ペアと貴金属を最大1,111倍レバレッジで取引でき、少ない証拠金を元手にギャンブル性の高いハイレバトレードが可能です。

XMTrading(XM) ゼロ口座

XMTrading公式サイト

XMTrading(XM)ゼロ口座は、取引手数料が1ロットあたり$10と他社に比べ割高ではあるものの、新規口座開設ボーナスとして13,000円貰えるので、手持ち資金無しでも取引を始められるのが魅力です。

ただし、入金ボーナスやXMTradingポイントの付与の対象外となるので、XMのボーナスをフルに活用したい人はスタンダード口座マイクロ口座を使いましょう。(XMの口座タイプについて

XMは昔から日本人向けのサポートが充実していて、日本語サポートの質の高さから、日本人にはとても馴染みやすい海外FX業者といえます。

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この記事を書いた人

Yuuji Miyashitaのアバター Yuuji Miyashita 株式会社アドプラン代表取締役

金融工学を学びながら、2020年ファイナンシャルプランナーとしてのキャリアをスタート。最近では、ブロックチェーンやメタバースの最新技術を活用し、金融Webサービスの開発にも取り組んでいます。兼業で株のデイトレードとFXにも取り組んでおり、日々の市場分析を楽しみながら勉強しています。

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