MT5(MetaTrader 5)は、FXトレーダーにとって非常に魅力的な取引プラットフォームです。
高速な注文執行、豊富なテクニカル分析ツール、そしてカスタマイズ可能な柔軟性など、MT5はトレーダーのニーズに応えるための多くの機能を備えています。
しかし、全てのFX業者がMT5を提供しているわけではないので、どの業者を選べば良いのか悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、MT5に対応しているおすすめの海外FX業者と国内FX業者をご紹介します。
MT5(MetaTrader 5)とは
MT5は、ロシアのMetaQuotes Software社が開発した取引プラットフォームで、2010年にMT4の後継としてリリースされました。
MT4とMT5はどちらもFX業界のスタンダードともいえるプラットフォームで、ほぼすべての海外FX業者が採用しています。
MT5を使うメリット
MT5には、MT4と比べて多くのメリットがあります。
まず、動作速度が速いことが挙げられます。
MT4が32bitパソコンが主流の時代に開発されたのに対し、MT5は次世代の64bitパソコンで動かすことを想定して作られており、64bitの方が32bitよりも処理できる情報量が多く、情報の処理速度も速くなります。
高スペックなコンピューターを安価で購入できる現在では、MT5の方がコンピューターの性能を存分に発揮できるといえるでしょう。
次に、分析ツールが豊富であることも大きなメリットです。
MT4では9種類の時間足が搭載されているのに対し、MT5では21種類にまで拡充されているほか、標準搭載されるインジケータや描画ツールの種類もMT5のほうが豊富です。
さらに、MT5では自動売買ツールを活用できることもメリットの一つです。 ユーザーが設定したルールに基づいて自動で売買を行ってくれるため、24時間取引が可能なFXにおいて、ユーザーの負担を減らしつつ利益を増やすことも可能になります。
MT5のデメリット
MT5にはメリットが多くありますが、デメリットもいくつか存在します。
まず、機能が多すぎるため使いこなすまでに時間がかかることが挙げられます。
FXに限らず、多機能なツールは慣れるまでに学習が必要で、MT5も例外ではなく、FXの取引経験が無い初心者にとっては難しく感じるかもしれません。
次に、スマホアプリでは快適に利用しにくいことも欠点の一つです。
MT5はスマホアプリ版も提供されていますが、PC版に比べると使い勝手が悪いのが現状です。
また、画面が小さいためチャート機能を十分に活かせなかったり、インジケーターの種類が制限されたりと、不便な点が目立ちます。
そのため、スマホアプリ版はPC版の補助的な位置づけで使うのが良いでしょう。
MT5とMT4の違い
MT4とMT5の特徴を簡潔にまとめると、次のようになります。
- MT4:有志が開発したインジケータやEAが豊富で、自動売買に適している
- MT5:分析機能や取引方法が豊富、かつ動作スピードが速く、スキャルピングやデイトレードなど裁量トレードに適している
では、MT4とMT5は具体的にどのような部分が異なるのか、合計15の観点から徹底比較します。
比較項目 (クリックで詳細へ) | MT4 | MT5 |
---|---|---|
対応業者 | 多い | やや少ない |
動作速度 | 遅い | 速い |
プログラム言語 | MQL4 | MQL5 |
時間足 | 9種類 | 21種類 |
標準搭載のインジケータの種類 | ◯ | ◎ |
カスタムインジケータ・EAの種類 | ◎ | ◯ |
描画ツールの種類 | ◯ | ◎ |
注文方式 | 5種類 | 7種類 |
プライスボード | ✕ | ◯ |
取引板情報 | ✕ | ◯ |
経済指標カレンダー | ✕ | ◯ |
ナビゲーターウィンドウ | 見にくい | 見やすい |
チャート分割機能 (Androidアプリ) | ✕ | ◯ |
ストラテジーテスターの機能 | ◯ | ◎ |
アップデートの頻度 | △ | ◎ |
MT5対応のおすすめ海外FX業者
MT5に対応する海外FX業者は年々増えていて、現在は大半の業者でMT5を使えます。
ここでは、数多く存在するMT5対応の海外FX業者の中でも、特に人気の業者をピックアップして、それぞれの特徴を紹介します。
日本居住者は、海外所在業者(海外FX)を使うことで、日本の法的保護を受けられない危険性があるため、日本で金融商品取引業の登録を受けた国内FXを使いましょう。(MT5対応の国内FX業者)
XMTrading(XM)
XMTradingは、日本人での利用者数が非常に多いことでも知られており、海外FX業者の中では珍しく日本人スタッフが在籍しているため、日本語対応もバッチリです。
カスタマーサポートが優秀で、わからないことはすぐに問い合わせできるため、FX初心者でも安心して利用できます。
口座開設ボーナスや入金ボーナスなどのプロモーションが豊富で、最低入金額も安いため、少額資金から取引を始められるのも魅力で、初心者から熟練者まで幅広く利用できるFX業者といえるでしょう。
今なら新規口座開設で13,000円プレゼント!
公式サイト:https://www.xmtrading.com/jp/
※当業者は日本で金融商品取引業の登録を受けていないため、日本居住者は利用をお控えください
AXIORY
AXIORYは、海外FX業者の中では珍しく信託保全制度を採用していて、高額な出金実績も多く寄せられているため、信頼性や安全性が高いことで知られています。
万が一AXIORYが破綻したとしても、信託保全制度によって顧客の資産は全額保護されます。
また、スプレッドが他社よりも安く設定されており、取引手数料も安いため、トータルの取引コストを抑えることができます。
AXIORYの口座タイプは5種類と豊富で、口座タイプによって選べる取引プラットフォームは異なりますが、テラ口座とアルファ口座でMT5を使うことができます。
MT5のほかにも、MT4やcTraderにも対応しているので、様々なプラットフォームを使い比べたい人にもおすすめの業者です。
業界最安クラスのスプレッドと透明性!透明性も抜群
公式サイト:https://www.axiory.com/jp
※当業者は日本で金融商品取引業の登録を受けていないため、日本居住者は利用をお控えください
FXGT
FXGTは、FXのみならず、仮想通貨の取引にも対応しており、FXと仮想通貨の両方を同じ口座で取引できるのが特徴です。
2019年にサービスを開始した新しい海外FX業者で、業界では新参者ですが、日本人からの評判は上々です。
また、運営スタッフや経営者に元大手FX業者の社員が多く在籍しているため、運営歴は浅いものの信頼できる体制を築いています。
FXGTの口座タイプは5種類あり、全ての口座タイプでMT5を使えます。
最大5,000倍のハイレバレッジ!ボーナスも充実でお得にトレード
公式サイト:https://fxgt.com/ja
※当業者は日本で金融商品取引業の登録を受けていないため、日本居住者は利用をお控えください
BigBoss
BigBossは、豪華なボーナスやアグレッシブなトレード環境など、ユーザーフレンドリーなサービスに注力している業者として知られています。
最大レバレッジは1,111倍または2,222倍と高く設定されており、最低入金額の指定がないため、少ない資金から大きな利益を狙いたい人におすすめです。
BigBossの口座タイプは3種類あり、全ての口座タイプでMT5を使えます。
最大2,222倍レバレッジ!クイック口座開設で今すぐ取引開始
公式サイト:https://www.bigboss-financial.com/
※当業者は日本で金融商品取引業の登録を受けていないため、日本居住者は利用をお控えください
HFM
HFMは、2010年から運営を開始した海外FX業者で、安全性・セキュリティの高さやサポートの質の良さに定評があります。
また、取得のハードルが高い様々な金融ライセンスを取得しており、会社としての信頼性も高いといえるでしょう。
最大レバレッジが2,000倍とかなり高く、取引コストも業界の平均よりも抑えられているので、トレードスタイル問わず使いやすい口座となっています。
2022年5月にブランド名を「HotForex」から「HFM」に変更し、公式サイトなどもリニューアルされましたが、運営体制に変更はなく、日本人ユーザーも多く利用しています。
1,000を超える取り扱い銘柄・ボーナスやポイント特典も
公式サイトhttps://www.hfm.com/sv/jp/
※当業者は日本で金融商品取引業の登録を受けていないため、日本居住者は利用をお控えください
Exness
Exnessは、非常に優良なトレード条件が人気を集めており、最大レバレッジは2,000倍または無制限で、ロスカットレベルが0%となっており、ハイレバトレーダーによってはかなり取引のしやすい環境が整っています。
特に、最大レバレッジ無制限は他社には類を見ないサービスで、0.1pipsでも逆行するだけで損切りされるようなギャンブルトレードも可能です。
世界的な超巨大ブローカーで、会社全体で7種類もの金融ライセンスを取得しており、信頼性は非常に高いです。
Exnessの口座タイプは5種類あり、全ての口座タイプでMT5を使えます。
業界屈指のハイレバレッジ・低スプレッドを体感しよう!
公式サイト:https://www.exness.com/ja/
※当業者は日本で金融商品取引業の登録を受けていないため、日本居住者は利用をお控えください
Titan FX
TitanFXは、スプレッドが狭く自動売買にも向いているため、EAを活用したトレードを行いたい方におすすめです。
また、口座残高がいくら増えても最大500倍のレバレッジが維持できるのも特徴で、大口トレーダーにも人気があります。
キャンペーンやボーナスなどは一切なく、初回入金額も2万円からとやや高めに設定されているため、どちらかといえば中級者から上級者向けのFX業者だといえます。
Titan FXの口座タイプは3種類あり、全ての口座タイプでMT5を使えます。
透明性と約定力の高さを今すぐ体感!最大1,000倍レバレッジで制限なし
公式サイト:https://titanfx.com/ja
※当業者は日本で金融商品取引業の登録を受けていないため、日本居住者は利用をお控えください
MT5非対応の海外FX業者
海外FX業者の多くはMT5に対応していますが、一部MT5に対応していない業者も存在します。
ここでは、MT5に対応していない代表的な業者をピックアップします。
Axi
Axiはオーストラリアに本社を持つ大手ブローカーで、世界各国の大手LPと提携することで、トレーダーにとって有利な低スプレッドを引き出しているほか、スリッページを抑えて約定力を高めています。
基本的にボーナスやキャンペーンを実施していない業者ですが、取引条件がとても良いので、「ボーナスは要らないが有利な条件でトレードしたい」人にはうってつけの業者です。
ただ、取引プラットフォームはMT4(MetaTrader 4)のみの取り扱いで、MT5には対応していません。
Windsor Brokers
Windsor Brokersは豪華なボーナスキャンペーンと最大1,000倍のハイレバレッジが魅力の海外FX業者で、少ない証拠金を元手にハイレバトレードをしたい人に適しています。
取引プラットフォームはMT4(MetaTrader 4)のみの取り扱いで、MT5には対応していません。
また、肝心の口座スペックは今ひとつで、全体的にスプレッドが広く、ゼロ口座の手数料も1ロットあたり$8と割高なので、コストを抑えてスキャルピングしたい人には適していません。
iFOREX
iFOREXは、1996年から運営されている老舗ブローカーで、海外FXブームを起こした火付け役ともいえる存在です。
新興のブローカーに比べると、特別秀でたスペックを持ち合わせてはいないものの、取引銘柄が多くてスプレッドが安定しているため、根強いファンがついています。
iFOREXの取引プラットフォームは、自社独自のウェブ取引画面を採用しており、パソコンやスマホ向けのアプリは一切用意されていません。
MetaTraderなどの取引ツールに一切対応していないことから、EAなどの自動売買にも非対応で、裁量トレーダー向けの業者といえます。
MT5対応の国内FX業者
MT5対応に対応しているのは主に海外FX業者ですが、日本国内にもMT5対応業者はいくつか存在します。
2024年5月現在、MT5に対応している国内FX業者は次の4社です。
OANDA証券
OANDA証券は、1996年に設立され、現在は世界9カ国にオフィスを構えている老舗のFX業者です。
OANDA証券の取引プラットフォームは、MT4とMT5の両方に対応しています。
また、独自の取引プラットフォーム「fxTrade」も提供されており、インターフェースがシンプルで使いやすく、1通貨単位から取引できるため、初心者を中心に人気を集めています。
加えて、ウェブ上で使えるモダンなチャートツール「TradingView」にも対応していて、TradingViewの画面上から直接売買できるのもポイントです。
ただし、スプレッドは他の国内FX業者と比べて若干広めで、スワップポイントも低めなので、取引コストを重視する人は他の業者を検討するべきでしょう。
フィリップ証券
フィリップ証券は、世界15ヶ国に拠点を持つグローバルなFX業者で、安定した運営体制が魅力です。
フィリップ証券では、取引プラットフォームとしてMT5が利用可能です。
取り扱っている日本円ペアの数が多いのも特徴の一つで、メジャーなペアだけでなくマイナーなペアも豊富にラインナップされています。
スプレッドは原則固定制で、メジャーなペアであれば1銭台前半と比較的狭めに設定されています。
国内FX業者ではスキャルピングが禁止されていることが多いですが、フィリップ証券はディーラーが介在しないNDD方式で注文を捌いているため、スキャルピングはもちろん、自動売買も許可されています。
アヴァトレード・ジャパン
アヴァトレード・ジャパンは、2006年に設立されたFX業者で、日本でのサービス提供を開始したのは2007年からです。
全世界で18万以上の取引口座が開設され、世界中のトレーダーに幅広く使われています。
MT4とMT5の両方に対応しているほか、スマホで快適に取引できる「AvaTradeGo」アプリや、インストール不要でウェブブラウザ上で使える「WebTrader」など、幅広い取引プラットフォームを提供しています。
また、特にMT4とMT5による自動売買システムを全面的に推奨しており、EAを活用したトレードに最適な環境だといえるでしょう。
スプレッドは全体的に広めで、主要なペアであれば1銭台後半から2銭台前半程度と、やや広めの設定となっています。
アヴァトレード・ジャパンでは、ヨーロッパ系の通貨ペアが豊富に取り揃えられているのも特徴で、ユーロやポンドを中心としたトレードを検討している方には、特におすすめのFX業者だといえるでしょう。
外為ファイネスト
外為ファイネストは、世界各国でインターネット金融事業を展開する「ハンテックグループ」と提携しているFX業者です。
外為ファイネストの取引プラットフォームは、MT4とMT5の両方に対応していますが、Macでの動作は非推奨とされているので注意が必要です。
国内FX業者ではスキャルピングが禁止されていることが多いですが、外為ファイネストはディーラーが介在しないNDD方式で注文を捌いているため、スキャルピングはもちろん、自動売買も許可されています。
スプレッドは変動制で、日本時間の早朝を除いて概ね狭く安定して推移していますが、経済指標の発表時など相場が大きく動く場面では広がるのがデメリットです。
また、ネット上の口コミでは「スプレッドはそこそこ狭いものの、実際の約常時に不利な方向へ滑る」という悪評が見受けられます。
MT5対応業者を選ぶ際のポイント
信頼性の高い金融ライセンスを取得しているか確認する
MT5対応業者を選ぶ際、まず確認すべきポイントは、信頼性の高い金融ライセンスを取得しているかどうかです。
金融ライセンスを取得するためには、各国の金融当局が定める厳格な審査をクリアする必要があり、業者の信頼性を測る重要な指標となります。
特に、日本の金融庁やイギリスのFCA(金融行動監視機構)、キプロスのCySEC(証券取引委員会)、米国のNFA(全米先物協会)など、先進国の金融ライセンスは信頼性が高いとされています。
一方、セーシェルやバヌアツなどのオフショアライセンスは、審査基準が比較的甘く、金融当局の監視が十分に行き届いていない可能性があるため、利用を避けるべきです。
ライセンス情報は各業者のウェブサイトに記載されているため、必ず目を通すようにしましょう。
日本居住者は、日本で金融商品取引業の登録を受けた国内業者を使い、無登録の海外所在業者(海外FX)を使わないようにしましょう。
スプレッドや取引手数料が安い業者を選ぶ
MT5対応業者を選ぶ際、スプレッドや取引手数料の安さも重要なポイントの一つです。
スプレッドとは、売値と買値の差額のことで、スプレッドが広ければ、それだけ多くのコストがかかることになるため、できるだけ狭いスプレッドの業者を選ぶことが望ましいといえます。
また、スプレッドに加えて取引手数料を設定している業者もあるため、総合的な取引コストを比較する必要があります。
例えば、スプレッドが狭くても高い取引手数料を設定している業者もあれば、その逆もあり、単純にスプレッドだけでなく、取引手数料も含めたトータルコストで比較検討することが重要です。
約定力が高く注文が通りやすい業者を選ぶ
MT5対応業者を選ぶ際、約定力の高さも見逃せないポイントです。
約定力とは、トレーダーが発注した注文が実際に成立(約定)しやすいかどうかを表す指標のことをいいます。
約定力が低い業者では、スリッページ(注文価格と実際の約定価格の差)が大きくなったり、注文がなかなか通らないといった問題が発生しやすくなります。
特に、相場が急変した際などは、約定力の低さが致命的なリスクにつながる可能性もあるため、できるだけ約定力の高い業者を選ぶことが重要です。
約定力の高さは、業者の取引システムの性能やカバー先金融機関との関係性などに左右され、一般的に、大手の業者ほど高性能のシステムを導入していることが多く、約定力も高くなる傾向にあります。
ただし、業者の規模だけでなく、実際のユーザーの評判なども参考にすることが大切で、口コミサイトやフォーラムサイトなどで、リアルなユーザーの声を確認することが大切です。
スキャルピングや自動売買(EA)の利用可否に気をつける
MT5対応業者を選ぶ際、スキャルピングや自動売買(EA)の利用可否にも気をつける必要があります。
スキャルピングとは、短時間で多数の売買を繰り返し、小さな値動きで利益を積み重ねていく手法のことをいいます。
自動売買(EA)とは、予めプログラムされたルールに従って自動的に売買を行うシステムトレードのことを指します。
中には、スキャルピングやEAの利用を明示的に禁止している業者も存在するため、事前に確認しておく必要があります。
特に、スキャルピングについては、短期間に大量の注文を発注するため、業者のシステムに負荷がかかりやすいという側面があります。
そのため、スキャルピング可能な業者でも、一定の取引量を超えると注文が通らなくなるケースもあるため、注意が必要です。
もし、スキャルピングやEAが利用禁止となっている業者で、これらの取引を行ってしまうと、規約違反となり口座凍結や利益没収などのペナルティが課される恐れがあるので、取引前には必ず確認しておきましょう。
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