海外FXでスキャルピング(短期売買)を行う際は、業者選びがとても大切です。
取引環境の劣っている業者を選んでしまうと、無駄なコストを払ってしまったり、肝心なタイミングで注文が通らなかったりと、快適にトレードができません。
この記事では、スキャルピングに適した海外FX口座を8つと、逆にスキャルピングに適していない海外FX業者についても紹介します。
また、海外FXでスキャルピング口座を選ぶ際のポイントや、海外FXでスキャルピングをするメリット・デメリット・注意点についても詳しく解説します。
スキャルピングに適した海外FX口座8選
口座名 | レバレッジ | スプレッド | 取引手数料 | ロスカット水準 | 最低入金額 | プラットフォーム | ボーナス | 詳細記事 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Axi プレミアム口座 | 最大1,000倍 | 0.2 pips〜 | 1ロット$7 | 20% | $500 | MT4 | ✕ | Axiの評判 |
ThreeTrader Rawゼロ口座 | 最大500倍 | 0.1 pips〜 | 1ロット$4 | 20% | 10万円 | MT4 | ✕ | ThreeTraderの評判 |
AXIORY ナノ口座・テラ口座 | 最大400倍 | 0.2 pips〜 | 1ロット$6 | 20% | 2万円 | MT4/MT5/cTrader | △ | AXIORYの評判 |
Exness ロースプレッド口座 | 無制限 | 0.0 pips〜 | 1ロット$7 | 0% | $1,000 | MT4/MT5 | ✕ | Exnessの評判 |
XMTrading KIWAMI極口座 | 最大1,000倍 | 0.7 pips〜 | 20% | – | MT4/MT5 | ◯ | XMTrading(XM)の評判 | |
Titan FX ブレード口座 | 最大500倍 | 0.2 pips〜 | 1ロット$7 | 20% | 2万円 | MT4/MT5 | ✕ | Titan FXの評判 |
IC Markets Raw口座 | 最大1,000倍 | 0.0 pips〜 | 1ロット$6 | 50% | $200 | MT4/MT5/cTrader | ✕ | IC Marketsの評判 |
XS.com プロ向け口座 | 最大500倍 | 0.1 pips〜 | 1ロット$7 | 20% | – | MT4/MT5 | ✕ | XS.comの評判 |
Axi プレミアム口座
Axiは完全A-book業者で、顧客の注文がすべてインターバンク市場へ流れることから、透明性の高さが評価されています。
複数の大手金融機関と提携することで、顧客にとって有利な価格を瞬時に引き出すため、スプレッドの狭さと約定力の高さは業界トップクラスです。
Axiの口座タイプはスタンダード・プレミアム・エリートの3段階で、中間グレードのプレミアムは省コストでありながら最低入金額は$500と比較的安価で、ハイスペックと手軽さを兼ね備えています。
ThreeTrader Rawゼロ口座
ThreeTraderは2021年設立の比較的新しい業者ですが、スプレッドがあまりにも低く、約定力も高いことから、人気を急上昇させています。
ThreeTraderの口座タイプは、Pureスプレッド口座とRawゼロ口座の2種類。
特に、最低入金額10万円とやや高額なRawゼロ口座は、最低0.1 pips〜の低スプレッドで、取引手数料も1ロットあたり$4と格安で、スキャルピングに適しています。
AXIORY ナノ口座・テラ口座
AXIORYは日本人から人気のある業者の一つで、日本語サポートが充実していたり、日本人向きの入出金方法が整っています。
顧客の資金を完全信託保全で守っているのも魅力で、多額の資金を運用するのにも適した業者です。
全体的にスプレッドが狭く、特にナノ口座とテラ口座は最もスプレッドが抑えられていて、ECN方式のため約定力と透明性の高さも申し分ありません。(AXIORYの口座タイプ)
また、ナノ口座はスキャルピング向きの取引ルール「cTrader」にも対応しています。
Exness ロースプレッド口座
Exnessは世界的に高いシェアを誇る大手ブローカーで、財務状況を常に公開しているクリーンな会社です。
最大の特徴はレバレッジの高さで、通常でも2,000倍という破格のレバレッジを利用でき、一定の条件をクリアすると無制限レバレッジも利用できます。
Exnessの口座タイプは5種類ありますが、特にロースプレッド口座では取引コストを格段に抑えることができます。
XMTrading KIWAMI極口座
XMTrading(XM)は、日本人に最も人気のある海外FX業者で、日本語によるサポート体制が充実しています。
かつてはスプレッドが広くスキャルピングには適していませんでしたが、KIWAMI極口座の登場により世間からの評価が大きく変わりました。
KIWAMI極口座は、手数料無料でありながら狭いスプレッドで取引できる口座で、メジャー通貨ペアなら多くのペアを1.0 pips未満で取引できます。(XMTradingの口座タイプ)
また、新規口座開設すると13,000円分のボーナスが貰えるのも大きな魅力で、手持ち資金ゼロでも取引を始められます。
Titan FX ブレード口座
Titan FXは約定力の高さに定評があり、ブレード口座はスプレッドが狭く、1ロットあたり$7の取引手数料が発生するECN口座です。(Titan FXの口座タイプ)
最大レバレッジは500倍と、他社に比べやや控えめですが、残高増加によるレバレッジ制限がなく、大口トレーダーでもレバレッジの高さを享受できます。
IC Markets Raw口座
IC Marketsはオーストラリア発の大手業者で、取引条件が優れていることから、多くのプロトレーダーに愛用されています。
スプレッドの狭さを重視するなら、Raw口座を使うと良いでしょう。
最大レバレッジは1,000倍となっており、口座残高や保有ポジション量による制限は一切ありません。
また、取引に関する制限がほぼ存在せず、他社では禁止されがちな複数口座をまたいだ両建て、他の海外FX業者を使用した両建ても可能です。
XS.com プロ向け口座
XS.comは、全体的にスプレッドが低く、優れた取引条件を提供するスペック重視のブローカーです。
大手海外FX業者Exnessの元CEOをはじめとする運営陣が在籍しており、2023年から本格的にサービスを提供し始め、現在は日本語ウェブサイトも開設されています。
XS.comの口座タイプは、一般向け口座・プロ向け口座・パートナー対象口座の3つに区分されていて、プロ向け口座は取引コストがかなり低く抑えられています。
スキャルピングに向かない海外FX
iFOREX:スキャルピングは規約違反
iFOREXは、ロスカット水準が0%で残高増加によるレバレッジ制限が存在しないので、ハイレバ取引に用いられることが多い業者です。
ただし、スキャルピング(具体的には1日10回以上)は規約違反となるため、利用の際はご注意ください。
IS6FX:10ロット以上の取引は事前連絡が必要
IS6FXはスキャルピングに対する制限は設けていませんが、10ロット以上の取引をするにはカスタマーサポートへ事前連絡をする必要があります。
事前通告なく大口取引をすると、口座凍結や利益没収などのペナルティが科せられる可能性があります。
FBS:スプレッドが広い
FBSは最大3,000倍の超ハイレバレッジで取引できる業者ですが、スプレッドがかなり広く、スキャルピングには極めて不利です。
海外FXでスキャルピング口座を選ぶ際のポイント
海外FXでスキャルピング取引を行う際には、口座を選ぶ上でいくつかのポイントを確認する必要があります。
ここでは、海外FX口座を選ぶ際に重要な7つのポイントを解説します。
- スキャルピングが禁止されていないこと
- スプレッドが狭く取引手数料が安いこと
- スリッページが起きにくいこと
- 最大レバレッジが高いこと
- ゼロカットシステムを採用していること
- ロスカット水準が低いこと
- ストップレベルが狭いこと
スキャルピングが禁止されていないこと
まず最初に確認すべきは、使おうとする海外FX会社がスキャルピング取引を禁止していないかどうかです。
ほとんどの海外FX会社はスキャルピング取引を許可していますが、中には禁止しているところもあります。
例えばiFOREXでは、利用規約の中でスキャルピング取引を明確に禁止しています。
スキャルピング取引が禁止されていることを知らないまま取引してしまうと、口座凍結や出金拒否などのペナルティを受ける可能性があるため、必ず事前に確認する必要があります。
スプレッドが狭く取引手数料が安いこと
次に大切なのが、スプレッドの狭さと取引手数料の安さです。
スキャルピングは短時間で頻繁に売買を繰り返す取引ですから、スプレッドが広いと取引コストが大きく取り食われてしまいます。
可能な限りスプレッドの狭い口座を選ぶことが望ましく、なおかつ外付けの取引手数料が安いか取引手数料無料の口座がおすすめです。
例えば、ThreeTraderやExnessなどの口座はスプレッドが狭く取引手数料も安いため、コストを抑えるうえでは非常に有利といえます。
スリッページが起きにくいこと
スリッページとは、注文時の価格と実際の約定価格がずれてしまうことを指します。
特に経済指標発表後など流動性が高まるタイミングでは起きやすくなりますが、スリッページが頻繁に発生すると不意の損失が発生し、結果としてトータルの利益率が悪くなることがあります。
したがって、スリッページが起きにくい口座を選ぶことも重要です。
EQUINIXなどの高性能サーバーを利用しているか、公表されている約定率が高いかを確認すると良いでしょう。
最大レバレッジが高いこと
スキャルピングでは1回あたりの値幅は小さめですが、頻繁に売買を繰り返します。
そのため、最大レバレッジが高ければ証拠金あたりの取引額を大きくすることができ、レバレッジを高めることで利益率も高くなります。
レバレッジの高さを追求する人は、ExnessやXMTrading(XM)など、最大レバレッジが1000倍以上といった高レバレッジ口座の利用がおすすめです。
ゼロカットシステムを採用していること
ゼロカットシステムとは、口座残高がマイナスになった際に自動的にポジションを決済し、残高をゼロ円にリセットするシステムです。
海外FXではほとんどの会社がゼロカットを採用していますが、国内FXでは追証が生じた際に顧客が支払わなくてはならず、手持ち資金を超える損失が生じる危険性があります。
高いレバレッジをかけて何度も取引するスキャルピングでは、ゼロカットシステムの存在が非常に重要で、万が一大きく損したとしても借金を背負う危険性がありません。
ロスカット水準が低いこと
ロスカット水準とは、含み損の大きさに応じて自動決済されるラインのことを指し、低ければ低いほど含み損に対する許容度が大きくなります。
例えば、ロスカット水準が100%の業者では証拠金維持率が100%を切ると強制ロスカットが発動しますが、20%の業者なら証拠金維持率20%まで耐えることができます。
ロスカット水準の低い口座を選ぶことで、ある程度の含み損にも耐えることができ、その後のプラスへ転じるチャンスを捉えやすくなります。
ストップレベルが狭いこと
ストップレベルとは、現在価格から指値や逆指値注文を出せる範囲のことを指します。
スキャルピングでは少しの値幅を繰り返し狙いますが、ストップレベルが広すぎると注文幅が制限されて、現在値の近辺に指値・逆指値を置けず、とても不利になります。
したがって、ストップレベルが狭い、あるいは0で全く制限がない口座が望ましいといえます
この記事でおすすめした業者は全てストップレベルが0の口座を提供しているため、スキャルピングにとても有利となっています。
海外FXでスキャルピングをするメリット
海外FX業者でスキャルピングをすると、具体的にどのようなメリットがあるのかを解説します。
スキャルピングを公認している業者が多い
国内のFX業者は、スキャルピングを禁止事項としている、もしくは快く歓迎していない業者が目立ちます。
そういった業者の大半は、顧客と業者側の利益が相反するDD方式をとっているため、スキャルピングで稼ぐトレーダーを締め出そうとする傾向が強いのが現状です。
一方、海外FX業者のほとんどがスキャルピングを公式に認めており、スキャルピング公認業者を使えば口座凍結や利益没収などのペナルティを受ける心配がありません。
中でも、高速売買に特化しているAxiやThreeTraderは、スキャルピングを前提とした最適な取引環境を提供していて、取引に関する制限がほとんど存在しないため、プロトレーダーからも高い支持を得ています。
ハイレバスキャルピングができる
日本国内のFX業者は、法規制によってレバレッジが25倍までに抑えられていますが、日本の法規制を受けない海外FXは500倍・1,000倍が普通で、Exnessのように無制限の業者もあります。
こうした業者を選べば、少ない手持ち資金に対して非常に大きなポジションを取ることができ、勝ちトレードを繰り返せばあっという間に大きな利益を得られます。
例えば、最大レバレッジ25倍の国内業者では1万円の資金に対して25万円分のポジションしか取れませんが、最大レバレッジ1,000倍のXMTrading(XM)なら1,000万円分の取引が可能です。
上記の条件でUSDJPY(米ドル/日本円)をトレードして10pips(10銭)を獲ったと仮定すると、レバレッジ25倍では約170円の利益しか得られませんが、レバレッジ1,000倍なら約7,100円の利益となります。(1ドル=140円の場合のシミュレーション)
頻繁に小さな利益を積み重ねるスキャルピングは、高レバレッジと相性が良く、このメリットを享受できるのが海外FXなのです。
ゼロカットシステム採用で追証がない
急激な相場変動で口座残高がマイナスに転じても、海外FXは損失をゼロに戻してくれるゼロカットシステムを採用しています。
先述したとおり、海外FXは最大レバレッジがとても高いため、口座へ預ける資金は最小限で済みます。
そのため、万が一ゼロカットによって口座資金を全て無くしてしまっても、そもそも預けている資金が少なければ大損することもないので、スキャルピングをするにはうってつけの環境です。
ゼロカットシステムあるからこそ、手軽にハイリスク・ハイリターンなスキャルピング取引に挑戦できるのです。
ボーナスを使ってスキャルピングができる
海外FX業者によっては、口座開設時や入金時に数万円〜数十万円単位のボーナスが貰えることがあり、これらのボーナスは取引に使えます。
例えば、XMTrading(XM)では口座開設時に13,000円のボーナス、入金時に入金額に対する最大100%のボーナスを提供していて、自己資金ゼロもしくは少額からでも大きな取引ができます。
受け取ったボーナスそのものを現金化することはできませんが、ボーナスを使ってトレードして得た利益は全額自分のものになるので、まさにノーリスクでハイリターンを狙える方法です。
EAで取引もできる
MetaTrader(MT4・MT5)で使えるEA(エキスパートアドバイザー)と呼ばれる自動売買システムを利用すれば、予め設定したロジックに基づき売買のタイミングを判断して注文を出してくれます。
熟練のスキャルパーが長年培ったノウハウをもとに開発されたEAも多数公開されており、優秀なEAを手に入れて運用できれば、EAが勝手に利益を積み上げてくれるでしょう。
ただし、それぞれのEAの仕組みや特性をよく知らないまま運用してしまうと、ある日いきなり大きな含み損を出してしまったり、含み損ポジションが増え続ける危険性もあります。
また、SNS上で「EAで楽に稼げます」などの謳い文句とともに、利益画像を載せているユーザーも見かけますが、実際には改ざん画像で詐欺である場合も多いです。
海外FXでスキャルピングをするデメリット
海外FXでスキャルピングをするうえで知っておきたいデメリットについても紹介します。
業者によっては取引コストが割高
海外FXの取引コストはスプレッドと取引手数料からなりますが、両方とも国内FXよりは高い傾向にあります。
例として日本人が最も取引しているUSDJPY(米ドル/日本円)ペアを見てみると、国内業者なら0.2〜0.3 pips程度で取引できますが、海外FXではコストが安い業者でも0.5〜1.0 pipsはかかってしまいます。
その一方で、円ペア以外は海外FXのほうが低コストな場合もあるため、極度なハイレバレッジを求めなければ国内FXと海外FXの併用も視野に入れると良いでしょう。
スプレッドの変動が大きい
海外FXの売値と買値の差であるスプレッドは常に変動しています。
需給のバランスが崩れると一気に双方向に拡大するので、タイミングによっては思わぬ不利な価格で約定してしまうことがあります。
例えば指標発表直後は一時的に10 pips前後までスプレッドが開くケースが多く、通常の数倍のコストを強いられる可能性があります。
また、取引量の少ない祝日や日本時間早朝もスプレッドが不安定になりやすいため、取引の際は注意が必要です。
ハイレバは大損する危険性も高い
500倍・1,000倍といったハイレバレッジは投資効率を大きく高める反面、大損を被るリスクも比例して大きくなります。
例えば手持ち資金に対して500倍のレバレッジをかけていた場合、28 pips逆行しただけで口座残高が全て無くなってしまいます。
海外FXでスキャルピングをする際の注意点
スキャルピングが禁止・制限されている業者もある
スキャルピングに寛容な海外FXでも、スキャルピングが禁止または制限されている業者もあります。
例えば、iFOREXでは利用規約上で明確にスキャルピングが禁止されており、規約違反と判断された場合は口座凍結や利益没収などのペナルティが科されます。
使おうとする業者がスキャルピングを公認しているか、必ず確認するようにしましょう。
複数口座・業者間の両建ては禁止
海外FX業者の多くは、同一のアカウントで複数の取引口座を持つことができますが、複数口座を開設した上で同一銘柄の両建て取引を行うことは、ほぼ全ての海外FX業者で禁じられています。
例えば、口座AでUSDJPY(米ドル/日本円)の買いポジション、口座BでUSDJPYの売りポジションを保有することはできません。
なぜ複数口座による両建てが禁止されているかというと、ゼロカットシステムの悪用と見なされるためです。
ゼロカットシステムを悪用して、複数口座で両建てを行うと、一方の口座が損失を出したとしても他方の口座が利益を出し、結果的に利益を得ることができてしまいます。
ゼロカットは本来トレーダーを保護するための制度であり、リスクフリーで利益を得るためのものではないので、複数口座による両建ては禁止されているのです。
経済イベントのみ狙った取引に注意
経済指標の発表時や重要な要人発言の前後のみを狙ったハイレバ取引は、多くの業者で禁止されています。
経済指標発表時はレート変動が激しくなるため、ハイレバレッジを使えば大きな利益を得られる一方で大きな損失を被るリスクも高くなります。
仮に多くのトレーダーが経済指標などのみを狙って取引してしまうと、強制ロスカットが相次ぎ、業者側はゼロカット補填によって大きな損失を被る危険性があるためです。
ただし、極度なハイレバレッジでなければ、経済指標や要人発言の際に取引しても問題ありません。
窓開け・窓埋めのみを狙った取引は禁止
週明けに発生する窓開け後の窓埋めの動きだけを狙った取引も、多くの業者で禁止されています。
「窓開け」とは週末と週明けのレート差のことで、その後に高確率で起こるレート差を埋める動きを「窓埋め」と呼びます。
あくまでも窓埋めのみを狙った取引が禁止されているので、通常の取引も併せて行えば問題ありません。
コメント